今夜、暇を取らせていただきます

文化的ニート(令和版)

【日記】赤い月を見ている

 去年の夏、大分に帰省に来たとき、悩みが募りすぎて詩を書き溜めたのを思い出した。そのときに頻繁に見ていた逃げ恥を久々に見たからかもしれない。
 詩を書く上で、最果タヒさんの詩を参考にしていた。最近はもっともっと多くの作家の人の作品に触れて、「自分のもの」を作れるようにはなった。これまでの偉人の大作を一生懸命切り貼りして、「作品」と呼んでしまうぐらいの気概が僕にあるのだと、書きながら驚いているけれど。僕が一方的にライバル視している彼女は僕の詩を読んでどう思うんだろうか。その顔を見たい。僕の気概をすべて壊してしまうのだろうな。ぞくぞくする。一度自分をぶっ壊してほしい。

 

 髪を切った。変化を嫌う性格は、高校一年生から変わっていない。髪型に大した変化をつけようとも思わないし、服も昔通り。変革を求めない理由はない。それでも因循を好き好んだわけじゃない。どっちつかずの性格なので、眠ることにした。フラット、みたいな綺麗なもんじゃない。これは地ならしみたいなもんだ。土を踏みしめて綺麗になったら、君は「いやこれじゃ個性がないでしょ」って言うだろう。

 

 どうしても寝つけない日は、温かいコーヒーを飲むといい。ゆっくりと、血の巡りと食道の暖かさを勘違いしよう。赤い月を見ている。月が赤くなってしまったその日の自分を想像しながら、時間を浪費する。僕はコーヒーなんて無いので、お味噌汁を飲むことにした。何でも良いから、温かいものを飲もうな。

 

 濃く、楽しい時間を過ごすなら、その後の孤独を耐えるほどの健康な精神が必要だ。暗くした部屋で一人、咳をする勇気が。